2017年11月30日木曜日

ちびロボ!

「みんな、いろいろ、なやんでるんだ」

ちびロボのテレビCMに使われたキャッチフレーズである。
当時、僕にとってゲームとは「スーパーマリオ」とか「ゼルダの伝説」とか、僕が操作している主人公が旅をして悪やらボスやらを倒しに行くものだった。
勿論ほかにも育成ゲームとかパズルゲームとかが色々と種類があるのは知っていたが、少なくとも「グリーングリーン」の歌の合間に「みんな色々悩んでるんだぜ」と言われるようなゲームには出会ったことがなかった。

どんなゲームなのかCMからは想像が出来ない。
しかし......おもしろそうな感じがした。やりたいと思った。

ちびロボをプレイする機会は割とすぐに訪れた。
当時(2000年頃)、デパートのおもちゃ売り場に行けば、発売中のゲームの体験プレイが出来るコーナーが備え付けられていることが多かった。
小さい頃はそんなに次から次へと新しいゲームを買ってもらえるはずもなく、僕はその体験プレイで何度も1ステージ目をプレイして遊んでいた(体験版はプレイを初めて5分くらいでリセットがかかりタイトルに戻されるという残酷なシステムである)
そこで「ジャイアントエッグ」や「ガチャフォース」などの今や知る人ぞ知る、いや最早知る人のいないマニアックなゲームに触れる事が出来たのである。
そんな中にちびロボもあって少しプレイした。
これは面白いと思った。が、残念なことに買ってはもらえなかったのである。

しかし、そんな中、ちびロボを存分にプレイする機会に恵まれた。
なんと仲の良かった友達が(何故か)買っていたのである。
ちょうどその時、その友達の祖母の家にお泊まりしに行くことになっていた。その夜は遅くまでちびロボをプレイした記憶がある。余談だがご飯をいっぱいおかわりした記憶もある。

当時小学生だった僕はその世界観のとりこになった。
ちびロボの舞台はサンダース家が住む一軒家。
サンダース家のパパは現在無職。ママはお金の事でいつも頭を悩ませている。
娘はカエルの呪いでカエル語しか喋れない。
その時点で設定がクレイジーだが、さらに魅力的なキャラクターとしてオモチャたちが登場する。レゴで出来た恐竜が関西弁のおばちゃん口調で喋るわ、オモチャの軍隊にボコボコにされるわ、蜂蜜中毒のクマが暴れるわ、てんやわんやである。

今までゲームに持っていたイメージを、大きく転換する要因の一つになったのがちびロボだった。それに加えて、ゲーム性も抜群に面白かった。広い家の中をオモチャの視線で縦横無尽に駆け巡れる。いわゆる「報酬制度」みたいなのもしっかりしていて飽きない。
だが、やはり世界観が素晴らしかったのだ。

開発元はスキップ。
あのラブデリックが分裂したうちの一つだった、ということは高校生になってから知った。

僕はこのちびロボを足掛かりに、その数年後、「moon」「ギフトピア」などのラブデリックに手を出してゆき、よりディープなゲームの世界をのぞきに行くのだが、それはまた別のお話である。


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