2017年11月2日木曜日

朗読

朗読バトルを見に行ってきた。
バトルという名の割にはのんびりとしたフレンドリーなイベントである。
朗読する人間が三人、投票する観客が10人前後の小さなイベントだった。

それぞれのスタイルで朗読が始まる。
優勝したのは『100万回生きた猫」を読まれた女性だった。
そんな情景をウイスキーをちびちびやりながら観ていた。

人が何か言葉を発するのが好きだ。
独唱、独白、朗読……一人で何かを喋るのを聞いているのが好きだ。
会話を聞くのはそれほど好きではない。
ただ独りで喋っている声を聞いているのが好きなのだ。

いつから好きになったのか、ということをしばらく考えてみた。
小学校の時に朗読のCDを授業で聞いた記憶がある。
しかし、僕の食指はそれほど動いた覚えはない。

となると、思いつくものが一つある。
『ぼくのなつやすみ』
というプレーステーションのゲームがある。
主人公が田舎の親戚の家で過ごした一夏を思い出すゲームだ。
大人になった「ぼく」のナレーションが強く印象に残っている。
その感情を込めすぎない声が、もうどこにもない田舎の風景と合わさって、心の中にスタート地点を刻んだ。
そんな気がする。



追伸

ナレーションを担当したのはたけし軍団のダンカンである。ばかやろう。

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