2017年12月29日金曜日

ミュシャはナウかった

松坂屋美術館は思ったほど混んでいなかった。
わざわざ年末を選ばずとも、新しい年を迎えてから来ようと考える客が多いのかもしれない。
そんなことを考えながら、写真撮影用の立看板で律儀に写真撮影をした。

アルフォンソ・ミュシャ。
アール・ヌーヴォー(新しい芸術)を代表する画家の一人である。
チェコ出身の彼はパリで栄光を掴み、晩年はチェコでのスラヴ文化継承に勤しんだ。
かねてからミュシャの作品が気に入っていた僕は、年末の暇を利用して馳せ参じた次第だ。

彼の絵には驚きを感じるばかりだった。
彼の時代で一般的な画風を詳しく知らない上で言うのだが、その作品からはひしひしと新しさを感じた。
魅力的な女性と独特な文様。
自然と女性の美しさが相互に高め合い、現実を超えた神話的な美を感じた。

サラ・ベルナール主演劇の宣伝ポスターも何点も展示されており、僕が一番好きな『メディア』もそこにあった。グッズはなかった。残念。

彼の作品ではないのだが、印象に残っている写真があった。
ミュシャが友人のゴーギャン、マロルドと共に撮った写真だ。


何よりゴーギャンの花帽子が可愛い。パリの小洒落た帽子なのかもしれないが、どうも彼の少し暗めの顔と不釣り合いで可笑しい。
一番右に写っているのは、ゴーギャンの愛人、アンナである。
音声ガイドでは「ジャワ女アンナ」と言っていた。
ゴーギャンの作品のモデルともなっており、その作品名(邦題)が「ジャワ女アンナ」であるから、間違ってはいないのだが、「ジャワ女」という聞きなれないフレーズにまた笑った。

いつか彼の人生とも言える作品『スラヴ叙事詩』を観に行きたい。
日本男ジャネイロがお送りした。

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