2017年12月15日金曜日

イノシシ

昨日、トリだのサルだの言っていたが、今日はイノシシの話である。
僕の研究室とは何の関係もないのだが、学部の方でセミナーが開かれていたので少し足を運んでみた。
基本的にこういうセミナーは誰でも参加できるのだが、大体は主催している研究室のメンバーしか参加していない。
一応、居室を出て行く時に同期に声をかけてみたが、「興味がない」と率直に断られたので一人で向かった。こういうセミナーに自主的に参加するとは、僕はなんとも立派ではないか。一体みんなは何をしているのだ(きちんと研究をしている)。

部屋につくと案の定で、主催研究室とその近所のメンバーしかいなかった。
ちなみにテーマは「ブタになったイノシシ」である。
僕の研究とはほとんど被らない。正直に胸に手を当てて言うならば全く被らない。

農大出身のベテランの先生(おそらく60歳はゆうにこえている)が、イノシシの家畜化について生物学的、というより民俗学的な角度から色々と紹介してくれた。

その中で印象に残った話があるので、今日はさらっとその話を終えて華金を満喫したい。具体的に言えば布団の中でぬくぬくと惰眠を貪りたい。

まぁとにかく、スクリーンに新しいスライドが映された時、「人工授精」という題字と共に二枚の写真が載せられていた。
一枚は牛から人工授精用に精液を採取している写真である。前にも何回か教科書で見たことがあるシーンだ。
牛の人工授精こそやったことはないものの、直腸検査の練習はやったことがある。ホカホカしていた。ただ一名、穴を間違えていた彼は元気だろうか。

さて、問題はもう一枚の写真だ。
そこには灰色の羽のある生き物がいた。
まるで鳩だ、いや鳩だ。
しかし、鳩と人工授精にどんな関係性が?
鳩の人工授精も出来なくはないだろうが(僕も鶏でやっていた)、わざわざ鳩を選んで載せる意味もわからない。
そう頭を悩ませていたが、先生はちゃんと説明してくれた。

「昔はですね、精液を冷凍する技術もなかったのですね。ですので、伝書鳩に精液を載せて運んでいたのです」

なんということだ!!
知らなかった!!かつては牛の精液が空を飛んでいたのだ!!!

僕はそれにとても興奮したのだが(性的嗜好ではない)、そのせいなのか残念なことに他の話はあまり記憶に残っていない。
とりあえず「空飛ぶ牛の精液」を知れたのだ。貴重な研究の時間を割いてまで、わざわざセミナーに参加した甲斐はあった。

みんなも是非、学内でセミナーが開かれた際は参加することをお勧めする。


追伸 : 「うしのせいえき」で予測変換したら「芦名星駅」という素敵な駅になったことを報告しておきたい。

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