2018年2月14日水曜日

ハンターは物陰に

何かに追われている気がしないか。
大学生(僕はもう違うけど)にはよくあることかもしれない。


受験を終えて大学に入ったものの、時々心に訪れる陰がある。

これで本当に良かったのだろうか。

かと言って大学を中退してがむしゃらに突き進むような夢もない。
テレビをつければいつの間にか年下になった高校球児が必死に試合をしている。
ちょっと前までずっと大人に見えた存在が年下になった事にくらくらする。

別に何か不満があるわけでもない。
バイトはキツくないし、講義も退屈過ぎるとは言わない。単位もそれなりにとっている。
サークルは楽しいし、たまに飲む友達もいる。

だけど、何かが足りない気がする。
このまま大学生活を終えて就活をして、そして就職していくのだ。
別に何か不満があるわけでもない。

ただ、何かに追われている気がする。
それは焦燥感であり、知らぬ間に何かを失っていく恐ろしさだった。
自分が今決めた選択肢はこれで正解だろうか。
もしかしたら今しか出来ないことがあるんじゃないか。

ふとSNSを見ると中学の頃の友達が出てくる。
子供を抱いて笑顔でバーベキューなんかしている。
勉強が出来るやつじゃなかった。どこかで馬鹿にしていたかもしれない。
ただそこにいる友達はずっと大人に見えた。

別に何か不満があるわけでもない。
悩みだとかなんだとか、そんな事を言うつもりもない。
だってそれはあまりにも贅沢というものではないか。

そういえば同じ学科のあいつ。
最近あんまり絡んでないけど、よく図書館にいるらしい。
こないだ研究室にまで見学に行って教授と話したりしたらしい。
どうも頑張っちゃってさ。

後ろをふいに振り向く。
誰もいない。
ただ一瞬そこに自分の顔が見えた気がした。

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