2018年2月12日月曜日

進化の話をしよう

先日に続き生物学の話をしたいと思う。
特に「進化」というテーマでは主義主張に個人差があるが、まぁ本流からはそんなに離れてないと思うので、お付き合い願いたい。

さて「進化」とはなんだろうか。
簡単にいうと「ある生き物」と「その子孫」で特徴が変わっていた。
この「変化」が「進化」である。
昔は宗教的な背景もあり、「進化=進歩」と考えられていた時代もあるが、現在では「進化=変化」である。

ではついでに「退化」はどうか。
「退化も進化である」と聞いたことがある人もいるかもしれない。
「退化」とは「体の一部分がなくなる変化」である。
つまり進化の一つだ。
ではなぜ変化が起こるのだろうか。

僕とあなたは違う。
そこら辺で見かけるハトも二匹をよく見比べると色々と違いがある。
こういう違いは何が原因だろうか。

生物の体の設計図が「DNA」である。
僕らの体はこの設計図に基づいて作られている。
僕らの両親もそれぞれ別の設計図から出来ていて、二人の設計図から僕らの設計図が作られる。だから僕らは両親に半分くらいずつ似ている。

僕らの体を作る設計図は実は変化する。
一番影響が大きいのは、親から設計図をもらう時だ。
この時、設計図の書き間違いが起こることがある。
この書き間違いが「突然変異」である。

この突然変異は全然意味がないこともあるし、ものすごく大きな変化になることもある。
例えば一つの突然変異で花の色が赤から白になったりする。

こんな風に書き間違いがたくさん起こるから、親と子供は少し違うし、親と孫はもっと違うし、親と孫の孫の孫はもっともっともっと違うわけだ。

こうして「変化」が起こるのだが、実はそれはなかなか残らない。
例えば突然変異によって寿命がとても短くなるかもしれない。
子供を作る前に死んでしまったら、「寿命が短い」という「変化」はそこで終わりだ。
急に真っ青なハトが生まれるかもしれない。
でも「真っ青なハト」がハト界で全然モテなかったら、子供を作れない。
「真っ青」という変化もここまでのようだ。

つまり「変化」は基本的に邪魔をしてくる。
でもその中で邪魔をしない変化もある。
「真っ青なハト」が普通のハトと同じくらいモテるなら、真っ青なハトの子供が産まれて、孫もきっと真っ青だろう(実はハトは色が見分けられないからたぶんそうなる)
でもそんなに数は増えない。
せいぜい「青ハト一族」が細々と暮らしていくぐらいだ。

さて「邪魔をする変化」「邪魔をしない変化」を考えた。
最後は「役に立つ変化」だ。
もしかすると「真っ青なハト」が無茶苦茶にモテモテになるかもしれない。
普通のハトのオスが1匹のメスとしか子供を作れないのに、青ハトはモテモテだから10匹のメスと子供が残せるとしよう。
そうしたら、普通のハトの10倍、青ハトの子供が増えることになる。
その子供も青かったら、どんどん青いハトは増えて、今度は普通のハトは子供すら作れなくなるかもしれない。
数年後、その場所には青いハトしかいなくなってしまうだろう。

これが「残る変化」であり、「ザ・進化」という進化だ。

「メスにモテる」以外でも、「エサがいっぱい手に入る」とか「寒さに強い」とか、「子供をたくさん残せる変化」であれば、それは「残る変化」になるのだ。

ちょっと長くなったので今日はここまでにしておく。
「進化」は僕が一番好きなテーマなので、また簡単に説明していきたい。

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