2018年1月21日日曜日

金華山探訪紀

金華山を知っているだろうか。
東海圏以外の人に説明すると、岐阜にある山である。
頂上にはかの織田信長の岐阜城(コンクリート製)がそびえていたり、麓の公園はかの板垣退助が襲撃された場所だったり、と意外と話題性のある山である。

名古屋からJRに揺られる事30分ほど、岐阜駅に到着する。
県外とはいうものの、愛知県内の豊橋などよりずっと近い。
見習ってほしい。

岐阜駅からはバスで金華山の麓まで向かう。
4本ほどバスがあるため、とりあえずバス停に向かうが寸前で逃す。
と思ったら隣のバス停にバスが来ている。
ラッキー!と思ってそちらに向かうが、またも寸前で逃す。
どちらかのバス停から乗ろう、と時間を見ていると、先程出たばかりのバス停にバスが来ていた。なんとか駆け足で滑り込んだ。

普段バスに乗らないだけに、バスに戸惑う無様な姿を岐阜人に見せつけるところから岐阜探訪は始まった。

バスにしばらく揺られ、博物館前で下車。210円だった。お得じゃないか。

さっそく登山道に向かおうと思って探すのだが、見つからない。
あまりに見つからないため、ロープウェーのお姉さんに聞きに行く。

「この道をまっすぐいく看板ですぐわかる」
と言われたのだが、その道はいま僕が歩いてきた道だ。
子供叱るな来た道だもの 年寄り笑うな行く道だものではないが、分からなかったので叱られても仕方がない。

仕方ないので来た道を引き返すと、すぐ分かるとは言い難い看板を発見した。
すぐ分からなかったので笑った。

実は前に母に連れられ、「馬の背登山道」を登ったことがあるのだが、率直に言って崖だったので今回は「瞑想の小径」を辿る事にする。

分岐点までがすでにしんどかったので、嫌な予感はしていたのだが、瞑想の小径も十分にきつかった。崖だった。
ところどころに偉人の名言が書いてあるのだが、それを読むたびに足元が疎かになって崖を落ちそうになるので、あれは罠である。注意されたし。

後半30分ほど、「凸凹で一段一段が妙に高い岩でできた」階段を登り続けたため、頂上に着いたあとはしばらく動けなくなった。死ぬかと思った。
板垣死すとも、自由は死せず。僕は死ぬ。人はいつか死ぬ。

なんとか体を持ち上げ、自販機でりんごジュースを買う。
体の細胞ひとつひとつにりんごが染み込んでいくのが分かった。

軽くコンクリート城を見て、ロープウェーを使って麓へ降りた。
元気が残っていなかったのである。
ロープウェーは早い。歳と共に体が衰えるのはもっと早い。

麓の公園内には世界的にも貴重(らしい)である「名和昆虫博物館」がある。
せっかくなのでそちらにも立ち寄った。
壁中に並べられた昆虫標本は圧巻で、いつ行っても素晴らしい空間である。
虫が好きな人も苦手な人も一度行っておいて損はない。
特にモルフォ蝶の壁一面の標本は言葉を失う美しさである。ぜひぜひ。

虫を見たらお腹が空いたので、昼飯にしようと店を探す。
が、なかなか店がない。
岐阜駅に向かう途中に何かあるだろう、と駅に向かってぽつぽつ歩くのだが、何もない。
バーミヤンしかない。ドンキもある。

なかなか店を決められないまま、気づくとJR岐阜駅に帰ってきていた。
駅舎でラーメンを食べて帰った。

やはり岐阜で食べる博多ラーメンは美味かった。

0 件のコメント:

コメントを投稿